ルームメイトたち

schaumlos2008-12-19



 新居での生活が二週目に突入です。初めの一週間で必要な物を大体買いそろえ、大学入学に必要な情報等をかき集めた。なので、今週は比較的のんびり過ごしています。そして一通り家具などが揃った後、ホストファミリーやオーケストラで知り合った友達に連絡を取った。固定電話同士だと通話し放題なので、気兼ねせず好きなだけ喋れるのは本当に有り難い。彼らには何も伝えていなかったので、私の連絡にとても驚き、そして私がドイツに居ることを喜んでくれた。特にこの街と彼らに繋がりがあるわけではないと思って普通に現状報告をしたんだけど‥‥。なんと、ホストシスターがライプツィヒ大学の外交局で研修をしていたことが発覚。しかもそれどころか、「来週、ライプツィヒにいる友達を訪ねに行くんだよ」だって。何たる、何たる偶然、タイミング。そして先ほど、「着いたよ」という電話が入りました。明日、土曜日の午前中にまず一目会って、夜はイベントに一緒に行くことになった。日曜日は私の部屋で一泊。翌日の夜の出発まで、街を案内してくれる。そして、オケの友達の方はというと、いずれ友達に会いに行こうと思っていたから、1月にこっちへ来るって! 因みに、他に友達がいない訳じゃぁないよ。だけど、この二人を通じて殆ど全ての友人に連絡が取れるの。これから徐々に、電話したりして行こうと思ってます。

 さて、ここでの生活だけど。クリスティアンと二人のマティアスと暮らしています。皆、デッサウという街出身で、三〇代。三人同士はもう長いこと知り合いだそうで、お互いのことを良く知っている。三人とも、私を加えた生活がより潤滑に巡るように、何かと手助けをしてくれるんだ。例えば昨日は、「台所にあった椅子知らない?」と椅子の捜索をしていたら、「そもそも何で台所で食べてるの?」という話になり、「勉強机はコンピューターがあるから、そこでは食べたくないの」と説明した。すると、クリスティアンが「あぁ、そうか。ソファ用の机、まだ、あげてなかったね」と納戸や地下室からパーツを集めてきて、その場ですぐに組み立ててくれた。彼はとても器用な人で、趣味で家具を作ったりするらしく、工具や部品などを何でも持っている。こんな人、いるもんなんだね。とても助かっています。クリスティアンは自営業の広告デザイナーで、ネットオークションのエキスパート。私のベッド用マットを競り落としてくれた他、今、自転車を競ってくれている。

 眼鏡のマティアスは、私が調理した直後に鍋とかを洗っているのを見て、「別にすぐやらなくたって、置いておけばいいよ。朝食の食器とかだったら(もう一人の)マティアスがあまり朝早くないから、よく片付けておいてくれるし」と言ってくれた。うん、言われなくても気づいてた。みんな、放置プレーが大好き。私もそうだから、こういうルーズさはラクでとても良い。私もたまに、誰が放置したか知らない食器を洗う。「後でやろぅっと」と私が放置した食器もしかし、誰か他の人の手によって片付けられることがある。緩いギブアンドテイクとでも言ったらいいのか。台所や風呂場といった共有スペースの掃除やゴミ出し(袋が一杯になると、地下にあるゴミ箱へ放り込みに行く)、コーヒーのフィルターやゴミ袋、トイレットペーパー、様々な洗剤といった共有財産も同じような具合でことが進むようだ。ある時を境に、トイレの水の色が変わっていて。今までは普通の水だったのに、ブルーキュラソーみたいな色がついているの。多分、トイレのどこかに何かを仕込んだんだろう、誰かが。トイレットペーパーは、紙自体がゴワゴワで分厚い上、二重だか三重になっているからか、なくなるペースが尋常じゃない。二週間で八個くらいは使ったんじゃないかな。とりあえず、無いと困るものなので、早めに一ダース補充しておいた。

 頭がツルツルのマティアスは、「地下室はもう見た?」とか「週末、お茶しに友達のところへ行くんだけど、一緒に来ない?」とか「まだ君が行ったことのないスーパーまで行くけど、一緒に来る?」とか、気を遣ってくる。ドイツではクリスマスイブまでの四回の日曜日が「アドベント降誕節)」と呼ばれ、ちょっと特別な日曜日になる。友人や家族でお茶を飲んだり、ちょっと特別な食事をしたりして、クリスマスを待ち望むのだ。マティアスは、第三アドベントに友達に呼ばれていて、私のことも誘ってくれたのです。如何せん、彼が帰宅する前に、クリスティアンと眼鏡のマティアスが「君に決めた」なんて私を選んだから、彼とは殆ど話す機会がなかったんだけど、この日に結構、喋ることができた。特に、行きはバスだったんだけど、帰りは歩いて帰ったから、たくさん話した。あと、住民登録用の書類を埋めるのを手伝ってくれて、「ありがとう」って言ったら「別に、お礼するほどのことしてないよ」だって。今日も、私が本屋で取り寄せした本を取ってきてくれたんだけど、「これなしには、ドイツ語の勉強進まないんだ。ありがとう」って言ったら「そんな、お礼には値しないよ」だって。しかも親切なことに、「わかんないことあったら、僕の部屋、ノックしてくれればいいからね」と言い残して行った。

 お互いにポジティブにお互いを知りたがっているので、きっかけがあると、何かと長話しになる。今後も、規模の大きさに関わらず、様々な会話や交流を重ねて、共同生活の快適さを高めていけたらいいと思っています。